偽ニュース対策 仏で新法を検討 選挙結果への影響考慮 – 東京新聞

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 【パリ=竹田佳彦】フランスのマクロン大統領が、選挙期間中のフェイク(偽)ニュースを取り締まる新法策定の検討を始めた。インターネットでの拡散が選挙結果に影響を及ぼしかねないためだが、「虚偽」の定義を巡る恣意(しい)的な運用など懸念が上がっている。

 マクロン氏は年頭の記者会見で「ソーシャルメディアで拡散する偽ニュースは民主主義の脅威だ」と述べ、年内に偽ニュース対策法制を整える意向を示した。

 選挙期間中、意見広告等の透明性を確保するために広告主を明らかにすることや量の制限も想定する。裁判官が偽ニュースと判断した場合、削除やアカウントの閉鎖、アクセスを遮断できるようにする。

 マクロン氏は昨年五月の大統領選で「租税回避地に隠し口座がある」とうその情報を流されたと主張。討論会で対立候補、極右政党・国民戦線のルペン氏に追及され、容疑者不詳で告訴した。虚偽情報の多くが、ロシア系のウェブサイトから発信されたと訴える。

 新法について仏メディアは、表現の自由が侵害される懸念を示した。ルモンド紙は「虚偽かどうかや、正統な情報発信者か否かを適切に判断できるのか」と指摘。フィガロ紙は、一八八一年の出版自由法が既に虚偽報道を禁じている上「同法が適用されたこともない」とし、新法の有効性に疑問を呈す。

 ソルボンヌ大のパトリック・エブノ教授(メディア史)はリベラシオン紙に「厳しい法律をつくっても解決にはならない。(報道の)検証可能性や透明性を高めるため、メディアや市民が一体となり取り組むことが重要だ」と述べた。

 同様の法整備は欧州各国で進む。ドイツでは最高五千万ユーロ(約六十七億六千万円)の罰金などを盛り込んだ新法を一月に施行。イタリアは三月四日の総選挙をにらみ、法改正を検討中。英議会でも情報操作に関する議論が始まっている。

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