<衆院選 注目区を歩く>(2)4区 暴言騒動 どう影響 – 東京新聞

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 衆院選の号砲が鳴った十日、志木駅近くで出陣式に臨んだ自民新人の穂坂泰が声を詰まらせた。ポケットの演説メモを繰り返し確認する姿に、支援者からざわめきが漏れた。

 穂坂は昨年四月の志木市議選で初当選し、政治家経験は一年余り。元秘書への暴言疑惑などで離党し、無所属で三選を目指す豊田真由子に代わる公認候補として、急きょ出馬した。

 「もっと経験をさせてから次のステップを踏んだ方がいい、という意見があるのは事実。でも穂坂が手を挙げなければ、自公連立を望む方々の受け皿がなくなってしまう」と選対幹部。陣営は選挙区の市長、市議会議長らによる支援体制を敷き、穂坂の知名度アップと、出遅れた選挙戦の巻き返しを図る。

 対照的に、維新新人の青柳仁士と希望新人の吉田芳朝は、着々と準備を整えてきた。

 青柳は前々回二〇一二年は4区から出馬し、約四万六千票を獲得。候補者調整で9区へ転じた前回一四年は約六万票を獲得しながら、いずれも落選した。今回こそ古巣の4区で吉報をと願う。「四市に公認市議を擁立して、すべて当選させた。その過程で支援者の名簿作りを進め、自民系の支持者も取り込めた」と青柳。

 手応えありと見た代表の松井一郎は、公示日前の八日、青柳とともに志木駅頭に立ち「大阪で成功した維新の施策を全国へ。埼玉でも力を貸してほしい」と声を合わせた。

 吉田は一六年四月、民進の4区総支部長に就任後、「組織票よりも個人票」という目標を掲げ、地域の中小企業経営者らとの絆を深めてきた。大学時代に上田清司知事(当時は4区選出の衆院議員)の事務所でボランティアをして以来、師弟関係にある上田からは「ここは私の特区だから」と後押しを約束された。連合埼玉の個別支援も取り付けた。

 三陣営は票固めを急ぐ一方で、豊田の動向に神経をとがらせる。穂坂の選対幹部は「豊田がかわいそうだと思う人が、自民支持者の中にもいる」と警戒する。青柳は候補者が列席した地域イベントで、豊田に市民が群がるのを目にし「知名度は圧倒的だ」と驚いた。吉田は街宣で「良識のある有権者がそろっていることを、今回の選挙で示していただきたい」と遠回しに豊田への投票回避を訴える。

 その豊田。公示日は駅頭に、「みそぎの色」という白いスーツ姿で登場。「ゼロどころか、どん底からのスタート」と声を上げた。この日は四十三歳の誕生日。支援者の女性から花束を手渡され、「反発ばかりを予想していたのに」と涙ぐむ一幕もあった。

 共産新人の朝賀英義は「注目度のある選挙区で、憲法九条を守ると訴えているのは私一人だ」と他候補との違いを強調。駅頭では若い世代がビラを受け取り始め、「今までにない風が吹いている」と意気軒高だ。

 豊田について、選対幹部は「物珍しさで握手を求めたり、写真を撮影したりする人はいるだろうが、投票に結び付くのか疑問だ」と受け流している。 =敬称略

 (加藤木信夫)

朝賀英義67 (元)新座市議 共新 

青柳仁士38 (元)JICA職員 維新 

吉田芳朝43 (元)県議 希新 

豊田真由子43(元)文部科学政務官 無前<2>

穂坂泰43(元)志木市議 自新=公

 (届け出順)

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