【北ミサイル】日本単独で迎撃できず 射程外…米依存に疑問の声も

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北朝鮮が15日に発射した弾道ミサイルは8月29日に続き日本の領土上空を通過したが、自衛隊は今回もミサイルを迎撃しなかった。自衛隊が行うミサイルの破壊措置は法的に日本領空を通過するミサイルの迎撃を想定しておらず、高度約800キロに達した今回のミサイルはそもそも迎撃できないという制約がある。ミサイル防衛(MD)システムの運用は米国に依存している面もあり、自衛隊関係者の間では見直しを求める声がある。

自衛隊は昨年8月からミサイル迎撃を可能にするための破壊措置命令を常に発令した状態を維持しているが、一度も破壊措置は行われていない。

「破壊措置をするのは、わが国の領土、領海に落下する可能性がある場合だ。発射直後から着水までしっかり捕捉する中で、必要はないと判断した」

小野寺五典防衛相は15日の記者会見で、ミサイル迎撃を見送った理由をこう説明した。今回のミサイルの最高高度は800キロで、領空(高度100キロ以下)のはるか上を通過した。さらに、いきなり撃たれたミサイルの破壊措置は、人命または財産を守るための警察権行使として行われることから、仮に領空を通過しても被害が想定しにくいため迎撃対象にならない。

能力面でも限界がある。イージス艦の海上配備型迎撃ミサイル(SM3)は最高高度約500キロとされ、今回のミサイルには届かない。日米両政府は高度1000キロ以上の改良型SM3を共同開発しているが、実戦配備は平成33年度まで待たなければならない。

MDでは早期警戒衛星が発射兆候を探知し、この情報を基にイージス艦と地上のレーダーがミサイルを追尾する。イージス艦は日米とも保有し、瞬時に情報共有する「データリンクシステム」を搭載している。ただ、日本は早期警戒衛星を持っておらず、兆候の探知は米軍に依存しているのが実情だ。元政府高官は「早期警戒衛星の情報はどうしてもタイムラグが生じてしまう」と明かす。

米本土から早期警戒衛星の情報は数十秒で防衛省に届くとされるが、米国の協力なくして成り立たないことに変わりはない。元海将の金田秀昭氏は「米国独自の判断で衛星データが止められてしまうことも考えなければならない」と語り、政府・自民党の一部で必要論がある独自衛星の保有を支持する。

とはいえ、独自衛星の保有は多額の財政負担を強いられるため政府内にも慎重論が根強い。

菅義偉官房長官は15日の記者会見で、「日米の連携は極めてスムーズに行うことができている。現行の中で国民の安全・安心はしっかり確保できる」と述べた。 (杉本康士、千葉倫之)

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ミサイル破壊措置のイメージ





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