<急展開、森友問題>新理事長・籠池町浪氏が安倍総理へ反逆の声明文 – BLOGOS

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両角敏明[テレビディレクター/プロデューサー]

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籠池氏が安倍昭恵総理夫人付き谷査恵子氏に出したとされる「依頼の手紙」は実に奇妙であると書いたのは3月28日でした。その後、この手紙の詳細が各テレビ局で明らかにされ、全文が判読できるようになりました。

驚いたのは書かれていたのは中学生が使いそうな学習用ノートで、上下余白には、「平家物語」「平清盛」「祇園精舎の鐘の声・・・」などと薄い青でプリントされたいわば歴史学習ノートの平家物語ページだったのです。箇条書き文はこれをコピーし署名、押印したものでした。

全体にかなりラフな書き方で、1枚目には、何の前触れもなくいきなり交渉経過が「である調」で列記されています。2枚目は、1枚目を受けて籠池氏の望むことが箇条書き風に「ですます調」で書かれています。その文末には、

「新聞記事と当方の契約書を同封致しますのでよろしくお願いします。籠池拝」

とあり、まさに谷氏回答FAXの冒頭にある、

「先日は~資料を頂戴し、誠にありがとうございました。」

という文言とぴったり符合します。この、留守電、手紙、FAXの経過について政府・自民党の説明は、

「籠池氏からの留守電を昭恵夫人は無視。焦った籠池氏は直接谷査恵子氏に手紙で依頼。谷氏は自身の判断で各所に問合せ、回答文を書き、昭恵夫人に報告し、あくまで私的に籠池氏に回答。よって昭恵夫人は一切かかわっていない。」

というものです。谷氏は、事情を説明する文言がいっさいない上記コピーをいきなり受け取ったことになります。あまりに不自然です。ほかにも不自然なことはあります。

昭恵夫人は籠池諄子夫人の意味不明なメールにも常に丁寧に返す方です。安倍首相曰く、昭恵夫人は自分から切るようなことをしない性格だそうです。そんな昭恵夫人がまだ名誉校長に就任して2ヶ月弱という時期に籠池理事長からの留守電を無視するものでしょうか。

さらに、昭恵夫人がこの時のことを説明したFacebookには、

「籠池さんから何度か短いメッセージをいただいた記憶はありますが、土地の契約に関して、10年かどうかといった具体的な内容については、まったくお聞きしていません。」

とありますが、聞いていないのは「具体的な内容」であり、また、どこにも留守電を無視したとは書いていないのです。加えて、安倍総理も24日参院予算委員会で、

「家内のところに留守電がありましたが、その後、妻からは答えていないわけでありまして、そして夫人付きに手紙が来たわけで~」

と答弁しています。総理も、籠池氏の留守電に対して「妻からは答えていない」と言っただけで、無視したとは言っていません。逆に籠池氏はこのあたりの経緯について証人喚問では、昭恵夫人に留守電を入れた後すぐに谷さんから連絡があったとし、

「すぐに地元秘書の谷さんに連絡をかけられて、谷さん曰く『急いでいらっしゃるようなので』ということで私の方へ谷さんから連絡があった」

と証言しています。昭恵夫人と安倍総理の主張を注意深く読めば、お二方とも籠池氏のこの証言と矛盾しない実に巧妙な表現をしているようです。やはり、昭恵夫人が谷氏に指示をしたことは事実であり、それでは関与を攻撃されるから、意図的に微妙な言い回しをして印象操作したと考えるのが自然でしょう。

どうにも政府・自民党の言う上記ストーリーには無理があります。留守電を聞いた昭恵夫人はすぐに籠池氏に連絡するよう谷査恵子氏に指示し、指示された谷氏が籠池氏と電話で話した結果資料を送付するよう求めたと考えれば、すべての証言が矛盾なくおさまります。

真実を知るのは簡単です。証人喚問ならずとも、参考人招致や記者会見など発言責任が問われる場で当事者である昭恵夫人や谷氏に事実確認をすればすぐに分かることです。

 森友問題でよく使われる言葉に「悪魔の証明」があります。安倍総理も「悪魔の証明」をしなければならないという意味では辻元清美議員も同じ立場」と指摘しました。産経新聞が報じた「辻元清美議員の3つの疑惑」という記事のことを指した発言です。

(1) 辻元議員が塚本幼稚園の敷地内に近づこうとし、侵入しようとした

(2) 辻元議員が作業員を工作員として送り込んだ

(3) 辻元議員が隣の公園用地売却に絡んだ

という疑惑です。(1)と(2)は籠池諄子夫人が昭恵夫人とやりとりしたメールの中で書いていたものです。ところが、

(1) について諄子氏は、「自分は確認していない、娘の町浪がそう言っていたから書いた」とし、夫の籠池氏は諄子氏の思い込みだと発言。そんな中、話題の菅野完氏が町浪氏に直接電話で取材しました。それもネット公開で。町浪氏は明快に「そんな事実は見たこともないし、まったく知りません。諄子副園長の思い込みです」と断言しました。関係者全員が否定です、勝負ありでしょう。

(2) についてはTBSラジオで荻上チキ氏が当該作業員にインタビューし、ご本人が「辻元氏には会ったこともない」と明確に否定しました。

(3) は疑惑とも思えないことなので割愛します。

要は、産経新聞は当事者に取材せずに「疑惑」と書いた可能性が大だということです。そしてもっと重要なことは、当事者に直あたりするという当然のことをすれば相当程度の真実が見えてくるということです。

安倍総理が悪魔の証明と言った辻元疑惑は当事者に直接聞くことで99.9%の証明ができました。ならば安倍総理側が求められている「悪魔の証明」の方も、当事者に直接聞くという当たり前のことをすれば相当程度の真実が見えてくるはずです。

100万円寄付問題、8億値引き、ゴミ撤去費用算定、などなどを含め、昭恵夫人、谷査恵子氏、関係官僚などから直接話を聞けば、事実は自ずからはっきりします。一方の当事者である籠池氏は証人喚問で証言しました。もう一方の当事者が直接答えれば真相究明は進みます。

そして3月30日、あれほど安倍総理を尊崇していた森友学園から安倍総理への反逆とも言うべき驚きの声明文が出されました。新理事長・籠池町浪氏名で出された声明文は関係者へのお詫びからはじまり、学園の今後について説明する内容です。注目すべき文言を要約列挙します。

<以下、要約>

「愛国教育」、「国粋主義」と捉えられ、社会問題化するに至りました。これらは全て、教育基本法が平成18(2006)年に改正された際に新たに設定された「我が国と郷土を愛する態度を養う」との教育目標を、幼児教育の現場で生かそうとした前理事長なりの努力と工夫の結果であると理解。

再出発するにあたり、平成18(2006)年改正の教育基本法に基づく前理事長の教育理念と方針及び指導法を批判的に総括し、(中略)なによりも生命と人権の尊重を基本におき、その上で幼児の健やかな成長のために、過度の知育偏重とならない、特定の思想、信条に拘束されない、(中略)文科省幼稚園教育要領に明示された幼稚園教育の原点に立ち返る

今後は、教育基本法が昭和22(1947)年に制定された際に示された「われらは、個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期するとともに、普遍的にしてしかも個性ゆたかな文化の創造をめざす教育を普及徹底しなければならない。」との指針を常に念頭におきつつ、内容・カリキュラムを柔軟に見直して参ります。(後略)

<以上、要約>

まず注目すべきは、森友学園の数々の過ちは、第一次安倍晋三内閣が日本会議の意向に沿う形で実現させた改正教育基本法の教育目標を籠池泰典前理事長が実現しようとしたことにある、としていることです。

籠池町浪新理事長はこれを批判的に総括し、今後は、教育基本法が昭和22(1947)年に制定された際に示された「われらは、個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期する~」教育へと見直して行く、と宣言しています。

これは安倍総理の教育基本法改正部分を真っ向から否定し、昭和22年制定の教育基本法に戻る宣言と言うべきものです。極端な安倍崇拝から反逆へ、まさに転向と言うべき180度の方向転換です。これが森友学園の真の変身なのか、あるいは逆風吹きすさぶ世を忍ぶ仮の姿なのか・・・。受けとめに戸惑いながらも、籠池ファミリーが安倍総理に牙を剥いたと感じざるをえません。

一方の安倍総理ご夫妻、いまや籠池ファミリーさえも否定するような基本的人権無視、憲法違反の教育勅語を重んじるような森友学園の教育方針に賛同し、数年にわたり好意的に振る舞っていたのは事実です。そして森友学園が問題化して以降は、一貫して事実解明にはまったく不熱心、籠池氏や谷氏に責を負わせ、強引な発言と対応で疑惑を押し潰そうとしています。

安倍総理がかなり高圧的な対応に終始して揺るがないのは、それでも高い支持率を維持しているという強い自信があるからでしょう。

さて、どこからか祇園精舎の鐘の声が聞こえてきませんか、平家物語は盛者必衰の理のあとにこう続きます。おごれる者も久しからず・・・。猛き者もついには滅びぬ・・・。





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