社説:森友学園問題 政界との関係解明せよ – 秋田魁新報

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 大阪市の学校法人「森友学園」が国有地を評価額より大幅に安く取得した問題で、学園の籠池泰典(かごいけやすのり)理事長が鴻池祥肇元防災担当相(参院兵庫県選挙区)の事務所に16回にわたって陳情を重ねていたことが分かった。鴻池氏も秘書も口利きを否定している。

 だが、鴻池事務所の面談記録からは、国が当初「購入のみ」としていた土地が賃借できるようになるなど、籠池氏の要望が次々と実現したように見える。記録には「上から政治力で早く結論が得られるようにお願いしたい」などの要請もある。

 土地の払い下げを担当した財務省近畿財務局が、鴻池事務所の介在を政治的圧力と感じたり、他の政治家が関与したりすることはなかったのか。政府が「適正」と繰り返す売買だが、疑惑はますます膨らんでいる。民進党は籠池氏らの参考人招致を求めており、国会は真相究明に努めるべきだ。

 面談による陳情は2013年8月から16年3月に及ぶ。小学校設立に当たり、財務局が当初は購入のみとしていた土地について、籠池氏は「7~8年後の購入でもOKの方向」に変わったと説明。その上で「賃借料を『まけて』もらえるようお願いしたい」と陳情した。

 財務局の賃借決定には大阪府による小学校の設立認可が必要で、その設立認可には賃借決定が必要となったことを受け「ニワトリと卵の話。何とかしてや」と要望。鴻池氏側は財務局が「ニワトリと卵の話ですが、前向きにやっていきますから」と回答したとしている。

 その後も、賃借料や売却額を引き下げるよう具体額を示した要望があり、賃借料は学園の要望に近い年間2730万円に下がった。「15億円を7億~8億円に」と希望した売却額(評価額)は9億5600万円になった。その後、地中からごみが出たため撤去費用を8億1900万円と見積もり、最終的に1億3400万円で売却された。

 籠池氏の要望に沿うように、国の側が次々と譲歩したように見え、あまりに不可解だ。籠池氏は小学校設置認可について、大阪府議に協力を求めていたことも判明している。国有地払い下げと学校設置を巡る一連の問題に関し、国会は関係者を招致するなどして全貌を明らかにする必要がある。

 小学校設置の陰で、政治力を頼りにするような交渉が行われていたとすれば、それは正義や平等を尊重すべき教育機関とは言えないだろう。

 学園が運営する幼稚園では、運動会の宣誓で園児に「安保法制、国会通過良かったです」「安倍首相頑張れ」などと言わせていた。教育基本法は政治的中立を定めており、これは明らかな逸脱だろう。大阪府の教育長は認可判断の先送りを検討する考えを示しており、教育内容が適切かどうかについても検証してもらいたい。





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